進行速度の低下問題
進行速度
限界速度 - 0.5倍速以下
警告の有無 - 無し
確認方法 - Simulation Speed Benchmarkで確認します。
対象 - ゲームプレイ時の進行速度
解説
オブジェクト制限の話と変わりますが、ゲームプレイ時の進行速度が低下することも、都市運営で問題になります。
シミュレーション速度・ゲームスピード・進行スピードなどとも言い、ここでは進行速度で統一します。
PCのスペック不足か限界で、処理の追い付かない状況で進行速度の低下が発生します。
- 都市開発とともに、色んなオブジェクトが増えることで、進行速度が低下していきます。
- 動いているオブジェクトのCitizen Instances・Vehicles Activeが多いと、大きく進行速度が低下します。
- それに付随する、Path Unitsのオブジェクトの消費量の増加も、進行速度低下の原因になります。
- 進行速度は、都市の拡大と共に少しずつ低下するので、体感では分かりづらいです。
確認方法は、MODの「Simulation Speed Benchmark」で確認できます。(左上の数値が進行速度のスコア)
Simulation Speed Benchmarkで、値が恒常的に30.0以上(0.5~0.6倍速以下)を超えてくると、車両制限と似た現象が発生します。
28.0~30.0未満(0.65倍速以上)であれば、進行速度は遅いですが何とか通常のプレイが可能です。
16.7なら等速プレイができ、それより数値が小さいほど倍速ボタンで進行速度を速められます。
MODで紹介している、進行速度の変更は初期の頃か小都市でしか、ほとんどの場合は有効に使うことはできないでしょう。
進行速度が低下すると、車両に関する処理が遅延するため、渋滞が発生しやすくなり様々な問題が発生します。
そして、公共交通の乗客の待ち時間が短くなるため、自家用車の利用が増える可能性があります。
現象・原因
進行速度が低下すると、車両制限と似た現象が起きます。
- 貨物車両の配送が正常に出来なくなって、商品・資源の不足の発生が起こります。
- 都市サービス車両も同様に、機能不全になり都市運営が困難になります。
動作上は正常であっても、進行速度が低下すると以下のようなことが起こります。
- 車両の移動時間が掛かり過ぎて、勝手に渋滞判定されて、スタック処理の発生
- 貨物車両が配送後に建物前で留まり、移動先の検索に時間が掛かり、スタック処理の発生
- 公共交通の乗客の乗降に時間が掛かり、乗り切れずにスタック処理の発生
- 乗客の乗降に時間が掛かるようになり、後続車両のスタック処理の発生
- 都市サービス車両の救急車・霊柩車の収容に時間が掛かり、スタック処理の発生
- 都市サービス車両が出現出来なくなり、都市サービスの機能不全が発生
- 外部接続から車両が来なくなり観光客の減少、貨物車両の出入りが減少して商品・資源不足の発生
- Path Unitsのルート検索処理が途切れて、車両や住民が移動途中で一時停止が起きて渋滞の発生
車両のスタック処理
スタック処理は、ゲーム内の進行速度が基準では無く、現実の時間を基準にして処理されています。
判定時間は約30秒経過したら、スタック判定されて車両が除去されます。
30秒を経過したら、いきなり除去されるわけで無く、巡回的な処理で実行されているのでタイムラグがあります。
通常の進行速度が出ていれば問題無いですが、進行速度が大きく低下している状況だと問題になります。
進行速度が大幅に低下すると全ての車両が、スタック判定の対象になる可能性が出てきます。
進行速度が極端に低下すると、ゲームプレイ上は正常であっても、勝手にスタック判定されるようになります。
- 貨物車両の配送後に建物前で留まり、次の目的地へ向かうルート検索処理に時間が掛かると、スタック判定されます。
- 救急車・霊柩車も収容に時間が掛かり、再出発するまでに時間が掛かりすぎると、スタック判定されます。
- 都市サービス関係の公共施設で、出現予約された車両が、スタック判定の時間内に出現できないと、スタック判定されます。
- 外部接続から来る車両も同様に、スタック判定の時間内に出現できないと、スタック判定されます。
移動速度の低下
走行中の車両が同じセグメントに、約30秒程度留まるようになると、同様にスタック判定されます。
セグメントとは道路や鉄道など、ブルドーザー 1回で壊せる長さになります。
進行速度が低下した状態で、車両の移動速度も低下しているので、勝手にスタック判定される可能性あります。
最高速度の低い2マスタイプの道路や、ちょっと混んだ交差点付近で発生しやすくなります。
変則的な十字の交差点や5差路以上の交差点だと、信号が一巡して切り替わるまで30秒程度掛かるので、更にスタック判定が起こりやすくなります。
乗客の待ち時間
車両のスタック処理と同様に、現実の時間を基準にして処理されています。
待ち時間は約240秒で、240秒経過したら別の公共交通に移動するか、自家用車の利用に切り替わります。
進行速度が低下すると、仮に別の公共交通に移動しても乗車出来ない可能性が高く、自家用車の利用が増えます。
乗客の乗降にも時間が掛かるようになり、後続車両も詰まりやすくなるため、公共交通でスタック判定が起きやすくなります。
Path Unitsのルート検索処理
進行速度が低下すると、Path Unitsのルート検索処理が途中までしか行われなず、打ち切られてタイムアウトします。
Path Unitsのオブジェクト制限と同様の現象が発生します。
詳細はPath Unitsの項目を参照してください。
進行速度が低下している状態なので、車両の渋滞が発生しやすくなり、更にスタック判定が起こります。
MOD・カスタムアセットの使用
組み合わせや相性によって、進行速度が低下することがあります。
MODはゲーム内のバランス変更、動いているオブジェクトの動作を変更するタイプは進行速度が低下します。
特に交通管理AIのMODを導入すると、大きく進行速度が下がります。
カスタムアセットも種類によっては、進行速度が低下します。
プレイ時間の経過で、徐々に進行速度やFPSが下がる現象もあります。
5個目までは大丈夫だったのに、6個目を設置したら、何故か進行速度が低下すると言うこともあります。
対策・改善策
可能であれば、PCのスペックを向上させることが、進行速度を上げる対策で改善策になります。
このゲームは比較的、CPUとGPUをバランスよく使うようになっています。
言い換えると、CPUかGPUのどちらかのスペックが低いと、低い方に合わせるので足を引っ張られます。
CPUのアップグレードは難しいですが、GPUは描画の設定を下げたり、MODを使い描画を省略することで改善されます。
CPU
- バックグラウンドで動いているソフトウェアを出来る限り減らして、CPUの利用率を上げましょう。
- OSやシステムのドライバーなどは最新の状態にしましょう。
- Windows10のクリエイターズアップデートにある、ゲームモードを有効にするとパフォーマンスが若干改善されます。
- 多くのゲームと異なり、本ゲームではCPUの多コア化が有効な速度改善策になります。主要な処理に4コア・補助的な処理に1コアを使用するため、6コアまでは大きな速度改善が見込めます。実際のプレイだと6コア以上で高クロックのCPUでないと、大都市での進行速度は期待できません。
メモリ
- 多ければ多いほどいいですが、最低でも8GBは必要かと思います。
- 可能なら、12GBか16GB以上のメモリが必要になります。
- カスタムアセットやMODを大量に導入すると、導入した分だけメモリを更に消費します。
- アセットエディタで建物などを編集する場合は、ゲームプレイよりメモリの使用量が多くなります。
- スワップファイルを大きく取ることで、ゲームのロード時間・進行速度が改善される場合があります。
GPU
- FPSモードで描画したり、極端な遠景表示・住民が多くいる場所の拡大をしなければ、負荷自体はそれほど高くありません。
- ビデオメモリの多いモデルを導入すれば、描画時のもたつきはある程度無くなります。
- ACTゲームやFPSゲームのように60FPSを求めるゲームでは無いので、そこまで高スペックなGPUは必要ありません。
- スペックに不安のある方は、オプションで描画設定を下げる・プロップや建物内の木を省略するMODがあるので、導入するといいでしょう。
ストレージ
- 最近のHDDは読み書きが速いので、こだわらなくても大丈夫かもしれません。
- RAIDやSSDを導入すれば、一応は速度の向上が見込めます。
- ただしロードに要する時間については、ファイルを読み込んでから展開する処理の方が重く、ストレージが全速力で回るなどと言うことはありません。このため効果は限定的です。
- 当たり前ですが、大都市になるほどオブジェクトも増えて、セーブ・ロードの時間は長くなります。
- プロップや動物など除去するタイプのMODを導入して、除去する対象が多いとロードに時間が掛かるようになります。
進行速度が大きく低下した状態だと、対策・改善策の選択肢はほぼ無いです。
Simulation Speed Benchmarkの数値を見て、都市が機能不全にならない範囲で、プレイすることになります。
もしくは、都市自体を大きく縮小すれば、本末転倒ですが進行速度は改善されるでしょう。
出来ることは、Vehicles ActiveとPath Unitsの消費を減らすことになります。
対策・改善策は、車両制限・Path Unitsの項目と同様になります。
特に自転車が多いと、Citizen Instances・Vehicles Activeの両方の移動を処理するので、進行速度が低下します。
車両制限の項目でも書いてありますが、道路敷設の見直し・条例などを使い、自転車を減らします。
後は、車両とPath Unitsの消費をどうにかして減らして、進行速度の低下を改善します。
MOD・カスタムアセットの使用に関しては、使っていない物は無効にして使用数を減らします。
思いがけない物が、進行速度を低下させている場合があるので、優先度の低いMODも無効にしてみましょう。
セーブ・ロード時間の短縮、エラーや問題が発生したときも、使用数が少ない方が調べるのが容易になります。
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- 最終更新:2023-03-27 21:12:08